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お茶室見学

昨日は白岩にある「有徳庵」さんに社中の仲間と見学させて頂きました。

 

 

もともと養蚕農家の古民家だったものを、茶庭と庭園と茶室に大改造したものとの事でした。

 

住まい手が無く荒れ放題だったそうですが、その当時の面影は全くわからないほどの素晴らしいお屋敷です。

 

 

 

水を打って頂いた露地を抜けると風格ある門が現れ、期待に胸がふくらみます。

 

 

 

ちなみに、露地の石と石の間に施してある目地も、墨汁を何回も練り込んだ目地材を山型に施工して有り、踏んで良いものか困ってしまうほどでした。

 

 

長い露地を抜け、表門をくぐると建物入口が見えますが、そこには落ち葉一つないきれいに手入れをされた庭が迎えてくれます。

 

 

そして建物に入るとすぐに見えるのは枯山水と建仁寺垣をアレンジした竹垣の庭を楽しめる寄り付きです。

窓の大きさと障子で庭に視線が行くように工夫されていて、心地よい空間になっています。

 

 

 

早速ご亭主のこだわりの詰まった茶室にご招待頂き、この建物を大改築された想いや、こだわりなどをじっくりとおいしいお茶を頂きながら聞かせていただきまし。

 

とにかく驚きなのは、その工事期間です。

 

まるまる6年の歳月がかかっているとの事。

 

おそらくですが、まだ完成ではないのだと思います。

 

 

 

とにかく細部にこだわり、図面を書かずに、ほとんど現場での感覚で作ったとの事。

 

確かに窓の納まりや天井の納まり等、じっくりと見れば見るほど凄い工夫の塊のような建物でため息が出ます。

 

 

庭の構成は、露地を抜けてきた先の建物正面の庭と、寄り付きの枯山水、茶室からの茶庭と通路から眺める中庭、そして敷地のほとんど大部分を占めている日本庭園の大きく分けて5カ所あります。

 

おいしいお茶とお菓子と楽しいお話しを聞かせていただきながら、まずご案内頂いたのが茶庭です。

 

 

朝鮮灯篭と苔の付いた風格ある中門が特徴的な待合。

 

ここにもご亭主の並々ならぬ想いが込められていて、気に入ったものができるまでは何度でも作っては壊して、作っては壊してと繰り返した職人さんの苦労も感じとれる場所でした。

 

 

それにしてもこれらを図面無で作られたご亭主の美的感覚には驚きです。

 

おそらく工事中のご主人は、楽しくもあり、苦しくもあり、すごい濃厚な6年だったのだろうな~と感じながら前半の部の茶室と茶庭を堪能させて頂きました。

WRITERこの記事を書いた人

廣神 壮郎
代表取締役(設計打合せ担当)

廣神 壮郎

ヒロカミ タケオ

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